藤井聡太七段 朝日杯3連覇を止めた千田七段を下し決勝へ進出 対局後既にある手を見た時に投げようとしたと吐露【第33期竜王戦3組ランキング戦準決勝】 

将棋 藤井聡太 

こんにちは。nanaです。

4月3日今年度初めての対局で藤井七段は千田七段に竜王戦で75手で勝利を決めました。 2月に行われた朝日杯準決勝で対戦し敗れた相手でかつ藤井七段を制した千田七段は その後朝日杯優勝者となっているだけに今回の勝利はかなりファンとしては嬉しく思います。

藤井七段の朝日杯3連覇を止めた棋士との闘いを制した事で 今年度白星発進ができ幸先が良くこの先の対局がますます楽しみです。

今局勝利した藤井七段ですがなんと次の対戦相手は師匠の杉本八段に決まっています。 この先も見逃せない対局ですね。そして何より今局勝利本当におめでとうございます。

それでは今局の内容と対戦成績、そして対局解説をしていた棋士の先生方の
コメント等を紹介したいと思います。

対局内容

第33期竜王戦3組ランキング戦準決勝で藤井聡太七段は千田翔太七段と対局が行われました。 本局勝利した藤井七段は決勝進出と同時に2組への昇級が決まりました。

両者の対戦成績は千田七段1勝、藤井七段2勝
対局は東京将棋会館「棋峰の間・入り口側」にて10時から始まりました。
持ち時間は各5時間、 9時55分頃、千田七段の振り歩先で行われた振り駒の結果は「と金」が3枚出て 先手番は藤井七段に決まりました。
戦型は矢倉

今局もabema TVで中継され解説は行方九段と及川六段が担当

棋士成績

藤井聡太七段

藤井七段の昨年度成績は53勝12敗(0.815)
通算成績は169勝32敗(0.841)
2019年度は勝数、勝率ランキング1位 対局数ランキング2位

千田七段

千田七段の昨年度成績は31勝14敗(0.689)
通算成績は252勝99敗(0.718)
2019年度 勝数ランキング11位、勝率ランキング8位、対局数ランキング16位

今日の対局は東京でしたので藤井七段は朝早く自宅を出て会場に入られるか
前日入りされ宿泊されるかだと思いますがどちらにしても
コンディションを整える事を考えると対局場所も大きく影響するポイントとなります。

藤井七段は2016年のプロデビュー後初参戦した第30期竜王戦6組ランキング戦で優勝。 その後翌年、翌々年と3連続優勝を果たして今年度を迎えています。
今期もあと1勝で3組優勝となり4期連続優勝を決める事になります。

昼食休憩

今局52手目8九飛成で昼食休憩に入りました。
ここまでの消費時間は藤井七段が1時間7分
千田七段31分
昼食の注文は藤井七段が「肉豆腐(キムチ)弁当(鳩やぐら)、千田七段は注文無し」
対局は12時40分に再開されました。

昼食後藤井七段が指した53手目5九金の局面について
対局後千田七段は「金を引かれて、切れ筋になりました。投げようかと思ったぐらいで」 とこの時点でかなり厳しくなっていた事を吐露しています。
一方藤井七段は「8八飛とまわれるかたちなので少し指しやすいかなと」
思っていた事を話しています。

その後 62手目3一玉をみた高野六段が「いやあ、この将棋はもう詰む詰まないを読む段階に入っています。
どちらが勝つにせよ、終局が早そうな雰囲気ですね」と話しています。

投了

75手をみた千田七段が投了を告げました。
終局時間は17時57分
消費時間は藤井七段4時間2分
千田七段2時間46分

持ち時間が5時間の対局で千田七段は2時間以上持ち時間を残した状態で
投了となりました。
千田七段は53手目あたりで投げようと思ったと語っていましたので
早い段階で読みを間違えたのかもしれません。

AIの評価値を見ても分かるようにその辺りから急に藤井七段が優勢へと
傾いていきました。
63手目付近ではすでに7対3と開きが大きくなっています。

最後千田七段が投了するまでに30分程考えられています。
その様子を見ると何か打つ手は無いかと考えている姿が
映し出されており、悔しさが映像からも見て取れました。
解説者は午前中に致命的な誤算があったのではないかと思います。
感想戦を聞いてみないと分からないですがと投了した直後話しています。

対局直後千田七段は記者が入ってくる前に
盤を指しながら「色々決めるのを忘れて酷かったですね」と藤井七段へ話しかけながら 悔しい思いを吐き出しているようでした。

対局後の感想 藤井七段

藤井七段は対局後の会見で「けっこう激しい展開になってよく分からなかったが、 最後は何とか踏み込んで勝つことができた。ずっと際どいと思っていたので、はっきり勝ちだと思ったところはなかったです」と振り 常に謙虚な姿勢を見せています。

対局後の感想 千田七段

千田七段は記者に対して
「午前中で将棋が終わってしまいましたね。その後は半分カタチづくりのようなところがありましたが 嫌らしく攻めていたという感じですかね。午前中に誤算があって形勢を大きく損ねてしまって劣勢が続いたと思います」と素直に気持ちを吐露しかなり悔しい対局だった事が伺えます。

解説行方九段の総括

藤井七段が千田七段に全く力を出させず 圧倒してしまっという
ついこの前の朝日杯で勝ったばかりの 千田七段に藤井七段の3連覇を阻止したんですけど 本局の藤井七段の差し回しは完璧で 全くすけいる余地を与えず
この時間に終わったという事が 何よりそれを示しています 神掛かっていますね。

今の充実している藤井さんだとちょっと これが今期初戦ですけども
この先の対局が楽しせてくれるんじゃないか なと言う気になりますね
どこでタイトル挑戦が実現しても おかしくない状況です

解説伊藤慎吾五段の総括

この夕食休憩前に竜王戦が終わるって言うのが 信じられない。千田七段も朝日杯優勝とか記録を残している 棋士なんですけれどもその千田さんに力を
出させないというのは充実ぶりが 伺えると思います。
藤井七段は矢倉って言う戦型を選択するのが先手番だと少ないんですけど
いや。いい戦型選択だったなと思います。 とこのように話していました。

まとめ

午前10時に始まった対局は、相矢倉模様の戦型から先手の藤井七段が急戦策を見せ、 午前中から激しい戦いに突入した。午後は、相手の攻めを受けながら反撃に出た藤井七段がリードを奪い、 午後5時57分、千田七段を投了に追い込み夕食休憩前に決着がつくという異例の対局となりました。

次の対局が3組決勝となりますが対戦相手は師匠の杉本八段です。
ここで勝利すれば竜王戦ランキング戦は、17年の6組1回戦の加藤一二三・九段戦から19戦全勝と、負けなしで 4期連続優勝となり棋界初の記録を作る事になります。

因みに過去の記録は次の通りです。
6→4組まで3期連続優勝昇級は、24~26期に永瀬拓矢現叡王・王座が果たしており 4期連続優勝はまだいません。
4期連続昇級も、行方九段だけ。行方九段は6組、5組、3組と制したが、4組は3位で昇級しています。

さて杉本八段とは18年に王将戦の予選で一度対戦し、千日手指し直しの末、藤井七段が勝利していますが 時局はどのような戦いを見せてくれるのか楽しみです。。

次の対戦について藤井七段は師匠とは公式戦で2回目の対戦となります。
ランキング戦の決勝という大きな舞台で戦えることは非常に楽しみです」と話しています。

また、2位以内が確定したことで来期は2組に昇級することが決定。
これについては「昇級が決まったことはうれしいですけど、決勝が大事なので、
しっかり戦えればと思います」と話しています。

2019年度の藤井七段を振り返るとまずは8割越えの勝率を3年連続樹立です。
もちろん、勝率は3年とも第1位。17年度の61勝に次いで最多勝も記録した。昨年は初のリーグ入りを果たした王将戦で、 挑戦権獲得まであと1勝まで迫りました。 今年は初参加の王位リーグでも3連勝で、白組トップを走ります。
新人時代に29連勝と、将棋界の連勝記録を塗り替えた“東海の天才”は、今やタイトルに最も近い男の1人と言われています。

今年1月、都内のホテルで行われた竜王就位式及び各組優勝者表彰の場では、
「今期も(3組で)優勝を狙いたい」と、ファンの前で宣言しています。

18年度の第77期順位戦C級1組で、ともに8連勝中だった師弟は19年2月の9回戦で敗退。同3月の最終10回戦で、 師匠だけがB級2組への昇級を決めた。「藤井はいずれ上がってくる。 先にB級2組で待っている」との激励の言葉に応じた弟子は、19年度の順位戦10戦全勝で昇級を決めた。

棋戦こそ違うが、こちらでも先に待っていた師匠とそろって2組に昇級できる。
豊島竜王への挑戦権獲得を目指すための本戦進出切符は、 1枚だけ。18年3月の王将戦予選で勝った師匠に、再度勝つことが「恩返し」になると言われています。 この先も藤井七段らしい将棋が出来る事を願っています。

今局は両対局者本当に御疲れ様でした。

将棋ファンの声

竜王戦ランキング戦の決勝が、杉本八段vs藤井七段の師弟対決になるとは劇的ですねぇ。
杉本八段は明らかに藤井七段に引っ張られての快進撃だと思います。

藤井七段の勝利は、コロナウイルスで意気消沈している将棋ファンを元気にしてくれています。

千田七段はAIを使いこなし独特の練習法で強くなった棋士だし、朝日杯で藤井七段に完勝し優勝している。
しかし、今日の対局では良いところが出せず完敗でしたね。

藤井七段おめでとうございます!
決勝で師弟対決とは大注目でしょう。
世の中明るくしてください!

藤井聡太七段のファンなので
彼の素晴らしい棋戦の記録を取っているのですが
3年間の成績見て彼は夏場が若干負けが多いかなと
思いました。

予選決勝で師弟対決なんて熱すぎる。
聡太に勝って欲しいが
準備万端の師匠にボコボコにされても
それもまた熱いと思う

4年連続竜王ランキング戦Vは新記録ですね!
杉本師匠も大好きですが、藤井君の勝利を祈ってます!
豊島名人との竜王戦7番勝負を楽しみにしてます^^!

藤井七段が勝ったようですね
決勝戦進出と2組昇級決定、おめでとうございます
千田七段も、お疲れ様でした

決勝戦は、杉本八段との師弟対決になります
史上初の4期連続ランキング戦優勝と決勝トーナメント進出をかけた大一番となります

王位リーグでは現在無敗
棋聖戦では決勝トーナメント準決勝進出
王将リーグでは来期もリーグからスタート

いよいよといいますか、本格的にいろいろな
タイトル挑戦に絡んできそうな気配の(かつての羽生さんのように七冠や八冠への道を歩み出したかのような)最近の藤井七段ですが、
この竜王戦でも未だに勝ち残っており、決勝トーナメント進出をかけた大一番の相手が師匠

先日の19年度最終対局の相手が菅井八段だったことといい、すごい縁だなとつくづく思います
この先、タイトルに絡んでいくとしたら、師匠であろうと誰であろうと、超えて行かないといけないですからね

頑張ってください

まず、藤井先生おめでとうございます。余りにも早すぎた決着に仕事が終わった後の終盤の戦いをライブでみるのを楽しみにしてましたが、
今回はこれはけれで大変喜ばしいことでした。次回も楽しみにしてます。頑張ってください!

強豪千田七段相手に短手数の見事な勝利。藤井七段のことだから、もう後手8六歩辺りで勝ちまで読んでるような差し回しに感じる。
2組昇級は決まったが、師匠を倒して決勝トーナメントでの活躍を期待したい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました